教室の未来について

 

◯人生の時間は限られている

生徒さんにはお伝えしていたのですが、実は夫の母が先日亡くなりました。喪が明けたら、母の話なども書こうかなと思っているのですが、母の人生を思い返すと、50代なかばというのは、自分の終焉に向けての助走の時期なんだなと思うようになりました。

私は75歳までは、バリバリの現役で、仕事のペースを落とさないでやっていこうと、薄ぼんやりと考えています。もちろん、病気をするかもしれませんし、生きてないかもしれないのですが、自分で勝手にそこをゴールにしています。

そうすると、この教室をあと20年。できれば、今の規模でやっていけたらいいなと考えています。

なぜ今の規模が必要かというと、生活の糧というのはもちろんありますが、教室行事が苦労なくできるのが、今の規模なのです。どんな行事をやるにしても、すっと参加者が無理なく集まる規模です。毎回出席じゃなくても、選んで参加してくださる人がいてもだいたい思いついたことは赤字でなくできます。

音楽の習い事は、その子と10年は向き合います。大事な時期の10年です。本当に身が引き締まる思いですが、そう考えると、小さい子を受け入れられるのも、あと10年くらいなんだなと。

もちろん、そのあと私よりずっと若い釜野講師が、ベテランとなってやっていってくれるはずです。

私が一つ人生でやり残してるなと思っていたことが、この教室の行く末を担ってくれる先生を育てることだったので、釜野講師の存在は本当に私にとってありがたいものです。

そしてできれば、もうひとりくらい教室から巣立った生徒が、講師として入ってくれたら、もう思い残すことはないなと思っています。いや、ひとりじゃなくてもいいんですよ。何人でも・・・。笑)

土地がらなのか、本当に生徒さんたちは学校のお勉強も優秀で、高校生、大学生くらいまで音楽と勉強を両立している生徒たちは、全員、地方出身の私でも知ってるような、名門大学へ進学されます。

今までに、この子勉強が嫌いな子だったら、音大を勧めるのになと思った子が、数人いました。人生の進路の選択肢には音楽はやはり入らないんですよね。バイオリンも好きだけど、勉強も大好き。努力すればするほど報われて楽しいと言い切っている子もいて、本当に勉強ができるんだろうなと思って、眩しかったです。

◯時代が変わってきた

最近、色んなところで、平日は医師をやっているが土日はヴァイオリニストとして活躍しているとか、東大に行ったけど、ピアニストもやっているという方の話を聞くようになりました。

そのときに、なんて自分の考えは浅はかだったんだろうと思いました。

そうなんですよね。私のような凡人には想像を絶する、時間の使い方のうまさと、頭の良さと、努力できる才能と、芸術の才能で、2つのことが平気でできる人っているんだな!と目が覚めるような思いでした。

そうえいば、私は大学院も音大の大学院に行ったのですが、その時みんな専攻楽器ももちろんうまかったけど、頭良かったよなと思い返しました。両方ってありなんですよね。

なので、これからキラッと光る原石を見つけたら、先生と同じお仕事どう?って勧めてみようかと思っています。音大と同じ様なレベルまで勉強できる機関を探すか、音大と同等に演奏できますという社会が認める何か資格が必要なんですよね。英国王立音楽検定試験もいいかもしれません。社会人のための、音大のコースもあるみたいです。

教育学部の音楽専攻もいいですよね。私も教育学科卒なんですが、教育学部ではなく、音楽学部なので、音大器楽科とほぼ同じ授業に、プラス教育系の学科が追加されるという、凄まじい忙しさの学部でした。教育学の器楽専攻も、多分、教育系が主たる授業に、器楽のレッスンがついているということだと思うので、教室の講師の資格は充分かと思います。

◯教室の未来

とは言え、音楽教室の存在自体、今後必要とされるかどうか。

先日ネットの記事読んだのですが、経済的に苦しい子どもたちに、どうしてもチャンスをつかんでほしいととある塾の先生がYou Tubeで授業をはじめて、最初のうちは、塾の仕事がなくなるじゃないかって、誹謗中傷されたという記事でした。そして、その先生が子どもたちの表情やリアクションが、実際に見えながらやってる授業と見えない動画とで、断然対面授業の方が条件はいいのに、動画に負けそうだと心配な授業しかできないのかとびっくりしたと言うようなことが書かれていました。確かに!

そして、You Tubeだったら、無料で勉強できます。私も地方出身者なので、教えてくれる人がいない寂しさ、辛さはよく分かります。今みたいにインターネットなかったですしね。ぜひその先生には頑張って欲しいです。

バイオリンも動画で弾き方を習えば、無料で勉強できますよね。実際にレッスンで習わなくてもある程度自分で弾けるようになる人もいるかもしれません。実際に、ネットにはテクニックごとに、レクチャーされた動画も山のようにあります。

それでも、やはりお金を払って習いたい。と思ってもらえるレッスンにするには、どうしたらいいのか。真剣に考えないと、教室の未来はないと思っています。

実際にレッスンを受ける良さは、その先生の音色を直に聴くことができる。目標とする音はどんな感じなのか。耳から感じられるのは大きいですよね。

先生がその生徒を見て、何が問題で、何が出来なくて困っているのかが、ひとつひとつ吟味できる。こうやってみたら、ああやってみたら。ひとつひとつやり方を提示して、二人で試行錯誤できます。一人より心強いです。

その生徒さんが、実際やっていることとやりたいことに齟齬があれば、指摘してあげられる。自分のことがわかりにくいということもありますが、音楽を聞き取る深さは、やはり人によって違っていて、同じものを聴いても、師匠の方が色んなことが聞こえているかもしれません。

その生徒がなにを求めているのかで、教材やカリキュラムを変えられます。入会するときに、特に大人の生徒さんには、何か夢や目標があるか、お聞きします。

一緒に学べる仲間がいれば、勇気がわくかもしれませんし、モティベーションもあがるかもしれません。5年後はあんな感じで、10年後にはこうなるんだっていう先輩の姿を間近に観れば、遠い道のりもがんばれそうですよね。

そして、先生の音楽の情熱が生徒にも伝道するといいなと思って、真剣にレッスンしているつもりです。最近、バイオリンが真剣になってきたと言ってくださったご家庭があり、それは嬉しいなと思いました。子どもだし、小さいからきっと出来ないだろうし、楽しくやったほうがいいんだろうし・・・。と思って手を抜いたりしないでやってきたので、真剣さが伝わってくれたのかな?と。本当の楽しいを知ってもらいたいので、つい生徒にも多くを要求してしまいます。でも、これが人と人がふれあいながらレッスンする良さかなと思います。

もちろん、今はできないから、もう少しあとの時期でやらせようと、メモしていることはありますが、毎回真剣にレッスンしています。それは、大人の趣味の人に対してもそうです。多くを求めていると思います。多くを求められすぎて、生徒たちは大変かもしれません。

とあるおよその教室のお友だちの演奏を聴いて、「辻先生だったら、絶対この汚い音は許さないだろうなと心のなかで思った。」という話をしてくれた小さい生徒ちゃんがいました。「へええ。」って私がびっくりしたのですが、子どもって、大人の態度を本当によく観察していますね。確かに、汚い音が聞こえてきたら、とっさに弓をとりあげています。笑)確かに許さないと思います。

そういう、細かなひとつひとつのことがレッスンなのかもしれません。

 

 

 

 

 

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