バイオリンはおうちでの練習が必要?上達との関係について

◯おうちでの練習が必要か?
これからバイオリンを習わせようかな?と思われているご家庭もいらっしゃるかと思います。入門されるときに、「家での練習はどのくらい必要ですか?」と質問をいただくこともあります。最近は習い事が多く、忙しい中で続けていけるかどうか、不安に思われる方もいらっしゃると思います。
ご自分がピアノやバイオリンを高校生まで続けていました。今もやっています。子どもが生まれるまではやっていました。など、楽器を継続したという経験のお持ちの方には、自分が上手になっていった過程をご存知なので、言うまでもないことなのですが、ある程度上手になるまでは、レッスンだけで上手になるということは、なかなか望めません。
以前は週2回来てもらって、プラクティスレッスンというのもお受けしていたのですが、もう教室もパンパンで、釜野のクラスも満室になりつつあり、週2でプラクティスレッスンも、厳しくなってきました。
そこで、これからご入会いただくご家庭では、お家での練習にお付き合いいただくことになります。そのため、日々の生活の中で無理なく練習の時間が取れることも大切になってきます。
ここ最近の状況を踏まえながら、年齢別に私の雑感を書いてみたいと思います。
◯未就学児 年長さんまで
大事なことは、一人でやらせようとしないことです。練習は、ママやパパと触れ合える、楽しい大事な時間にしてあげてください。長時間できるまでやらせようとしないで、一日5分でいいので、「習慣づくり」を主な目的にしてください。歯磨きしないと気持ち悪くて寝れないな。などと同じ感覚です。あ、なんか今日バイオリンのお顔見てないから、寂しいな。そんな感覚を作ってあげてください。
幼児の特質上、なんでもすぐに忘れます。検索すると、以下のように出てきます。
幼児の記憶の主な特徴:
感情・体験重視: 楽しかった、悲しかったなど、感情が伴う体験は記憶に残りやすい。
繰り返しの記憶: 毎日のお世話や、お気に入りの絵本を何度も読むことで記憶が定着する。
短期記憶の限界: 一度に覚えられる情報量が少なく、すぐ忘れてしまうため、繰り返しが必要。
少しの練習を、何回も繰り返すのが大事です。
そして、なんでできないのかを、じっくり観察してあげてください。運動神経的にできないのか、指差しをすればできるのか、数が数えられないからできないのか、高いとか低いの意味が分かってないのか、どうやってできるようになるのかを、創意工夫するのが私たち大人の役目です。
◯小学校低学年
少しずつ自立が始まりますが、でもまだまだ親の関わりは必要です。よく子ども部屋でひとりぼっちで勉強するより、リビングでやらせるほうがいいですよ、といろんなと育児書に書いてありますが、練習もおなじで、まだまだ一人ぼっちで練習するよりは、大好きなパパやママと練習したい年齢です。
自分の演奏について、大雑把でもいいので、「ここのリズム違ってた」とか、「音程直さないと」という事がわかる力のことを、メタ認知といいます。このメタ認知が急速にできてくるのが、9歳頃からで、9歳から12歳ころに大きく伸びるとされています。このあたりで、少しずつ自立をしていきます。
私もレッスンで教えてて、「あ、自分で直したな」と思う瞬間が増えるのが、この年齢あたりからです。
ママもパパもお忙しいと思いますが、まだまだよろしくお願いします。夕飯のお味噌汁作りながらでもいいので「〇〇ちゃん、何小節目の3つ目の音、なんて書いてあるかな?もう一回よ〜〜〜くみてみて!」って、キッチンから叫んであげてください。笑)「そこ違ってる!」ていうだけだと、きっとプライドもできつつあるので、けんかになって、ますます練習の時間がかかります。
言い方は、優しく、おだやかに。たったそれだけで、ただの批判、批評から「あ、ママ私のバイオリン聞いててくれたんだ」って楽しい時間に変わりますよ。そして、メタ認知が育つように、なるべく質問してあげてください。
習い事が多く、日々の中でゆっくり向き合う時間がとりにくい場合は、この時期の楽器の習得は少し難しく感じることもあります。できれば、2年。難しければ1年でもいいので、習い事は1つか2つにして、週3回以上はリビングで練習できる期間を設けてあげてください。体力的に厳しい中での楽器の習い事は、まだ体力のない小さい頃には苦痛なこととなって、その楽器が嫌いなわけじゃないのに、もう限界となってやめてしまうことになります。
この学年での積み重ねは、あとになって大きな差となって現れてきます。ここで、質のいいレッスン、質のいい家での練習が大事になってきます。
◯小学校高学年
さあ、いよいよ受験シーズンですね。私立小学校でも公立小学校に行っていても、最近は宿題も多く、高学年はお勉強との両立が大変になってきますね。
そこで、低学年で正しく導いてきた成果を出すときです。
読譜もできます。ソルフェージュもやってきて、耳も開いています。メタ認知も急速に発達します。ぐんと伸びます。ここが一番楽しみな時期です。でも、忙しいんですよね。笑)一人で練習する子も増えてきます。今度は、時間との戦いです。
口は出さないけど、レッスンについてきてくださるご両親もいらっしゃいます。レッスンの邪魔をしなければ、大歓迎です。お子さんだって、ご両親との大事な時間が、まだまだ欲しい時期ですよね。
受験に対して理解のある教室だからと、受験のときだけ入門される方が過去にいらっしゃいましたが、基礎がきちんとできているからこその、当教室での両立です。そこはご理解いただきたいと思います。
受験生になって、6年生のときは、週1の練習になるかもしれませんね。でも、いいです。継続が大事です。実際、生徒さんたち受験の前日もレッスンに来る子がいたりします。合格しています。もちろん受験がない生徒さんたちは、伸びに伸びます。小学生だからと枠を決めないで、どんな曲でも弾けそうだったら、弾かせていきます。
◯中高生
ここまできたら、あとは本人の意思ですね。辞めるのも続けるのも、どちらも選択肢があるのに、続けているのです。それは、自分でその楽器を選んでやっているのと同じだと思います。
おうちでも、お子さんの練習をきいてるだけで、幸せな生演奏を聞きながらの素敵な生活です。たまに、この曲弾いて〜ってリクエストしてみてください。スポンサーとして、リクエストの権利あるんじゃないでしょうか。笑)
姉が、退職してまたピアノの練習を始めたそうですが、何より母が音楽が聴けるようになったとすごく喜んでいました。3・11の地震のときに、みんな大変な生活をしている中、ピアノの練習を再開したご家庭があり、音楽がとても生きる力になったという手記を読んだことがあります。音楽は、プロみたいに上手じゃなくても、生きる力になりうるんですね。
ご両親も私と苦楽をともにしてきた同志なので、一緒に暖かく見守っています。合宿とか、一日5時間の合奏練習とか、発表会とか一緒に乗り越えてきたような、熱心な生徒さんたちはそうそう辞めたりしません。
小さい頃から付き合ってきたら、もうここまでで10年とかですよ。
一日数時間練習する子もいれば、全然練習しない子もいます。どっちも、めちゃくちゃ可愛い生徒たちです。
◯大人から始めた大人の生徒さん
子どもの生徒さんが多いのでは?と思われるかもしれませんが、大人から始められる生徒さんも多くいらっしゃいます。
皆さん、自分の意思で、自分の働いたお金でいらしているので、もうその本気度と言ったら。
気持ちがあっても、お仕事やご家庭の都合もあり、毎日練習時間を確保するのが難しい方も多いと思います。上達のスピードもそれぞれですが、大人には、大人の楽しみ方があるので、それでいいと思います。ご自身のペースで音楽と向き合えるのも、大人の趣味の魅力のひとつだと思います。
もし時間管理さえうまくできれば、もう少し練習できるのになと思った方は、リマインダーをオススメします。週のはじめに、今週はこの日とこの日は練習しようと決めて、リマインダーをかけるんです。もしできたら、それを2年から3年続けてくだされば、だんだん習慣ができて、ある程度は弾けるようになってきます。
◯音楽とともにある人生を
音楽の上達は、それぞれのペースがあります。早く進むことよりも、無理なく続けられることが、結果として一番大きな力になると感じています。この生徒は小さい頃から、のんびりさんだったな、不器用だったななんて思っていても、あとから、ぐんと伸びたという事例が、たくさんあります。
どんな子どもにも、可能性が秘められています。少なくとも、教えている私はそう思っています。
クラシック音楽だけが、音楽じゃありませんし、ジャズが好きになっても、ポップスが好きでも、コンピューター音楽でも、バンドでも、巣立った子どもたちが、音楽で彩り豊かな人生を送ってくれていたら、こんなに幸せなことはありません。
人生やめようかなと思って、ふと聞いたバッハに命を救われたなんて、小説のような話だと思うかもしれませんが、実際にそういう話を聞いたこともあります。音楽をきれいだと思える感性があれば、私はどこまででも前を向いて生きていけると信じています。
当教室では、お子さんの様子を一緒によく観察しながら、無理のないペースで、しかし丁寧に積み重ねていくことを大切にしています。長くしっかり取り組んでくださるご家庭や大人の生徒さん向きの教室です。一緒に長く楽しんでまいりましょう。
お友だちになっていただけると、ブログ更新のご案内や、レッスンが空いたときのお知らせをお送りしています。
以下のメールアドレスへ、ご希望日をいくつかお送りください。
メール:info☆yurikaviolinschool.jp ☆は@に変えてください


