バイオリンレッスンの宿題について考えました

たまには私の写真でも!特に必要ないか。笑)

1 音楽教室の宿題の意味を考える

バイオリンのおけいこを頑張っている音楽教室に通う日本中の皆様、バイオリンレッスンの宿題どれくらい持ち帰っていますか?

東京の公立小学校は、夏休みの宿題をなくした画期的な校長先生が登場したりして、宿題の意味をもう一回見つめ直そうという改革が起きている地域もあります。単なる、宿題のための宿題、大人が宿題出したからきっと勉強してくれるに違いないという「安心」のために、意味のない宿題を出していたら、子どもたちの大事な時間が生きてきません。北欧では学力が高いのに、宿題がないと聞くにつけ、宿題の意味について考えてしまいます。

都内のお子さんは、忙しいです。加えて、保護者の皆様もほぼご両親とも働いていらっしゃるご家庭と言っても過言ではない状況です。その中で、子どもの習い事を続けさせるのは、ご家庭での並々ならぬご苦労があるのではとないかと思います。練習しなければ上手になりませんし、上手にならなければ、面白みがわきません。出勤前に練習にお付き合いくださったり、くたくたになって帰ってきて、ご飯の支度をしながら、家事のスキマ時間で面倒をみてくださっているのだと思います。

2 レッスンで翌週の宿題を解説

こんな環境で、子どもたちに向上しながら続けてもらうには、レッスンが勝負だと思います。家で練習してきて、「はいできましたか?」「間違ったので、また来週ね。」「間違えずに弾けたので合格。次はこの曲やっていらっしゃい。」と鉛筆でマルをつけることが先生のレッスンでの主な仕事という時代ではもはやありません。一昔前でしたら、それでも、家であふれるほどの練習時間があり、レッスンで丸だけつけていても上達するかもしれませんが・・・。

私が若い頃は、どんどん宿題をだしたら、お母さんたちが一生懸命弾けるようにしてくださっていたので、それほどレッスンに予習をする時間を多くとっていませんでした。レッスンでは、ちょっと曲想をつけて、もし音楽的にこうした方がいいということがあれば直し、音程やリズムをより正確にして・・・。翌週の宿題は、じゃあ、ここまでね。ちょっと新しいことを簡単に解説する。という力配分のレッスンでした。

昔あった、バイオリンを習ってる他のお教室のご両親たちが書き込んでる掲示板みたいなところで、宿題が多くて毎日つらいって書き込んでる方が大勢いらして、「えええ?それここじゃなくて、先生に直接言った方がいいよ!先生はちゃんとやってくるから、すぐにできるものだと思ってるんだよ」と陰ながら心配していましたが、たぶん日本中のお教室が、そういう感じだったんだと思います。

今のレッスンの力配分は、上記のような練習してきたものに対してのレッスンと、次宿題に出すところの解説と一緒に練習というところに重きをおいています。

3 年齢別 予習と復習の力配分

忙しい子どもたちが家で練習してくれるにはどうしたらいいか。アイデアはいっぱいあると思います。ノートに練習時間を記録させるとか、帰す前に、何曜日に練習できるか自分で決めさせるとか、今回はとりあえずそういうアイデア集ではなく、レッスンでどんな対処をしているかを書いてみます。

3歳から4歳

その生徒さんのバイオリンの進み具合にもよりますが、まず入門時は、ほとんど宿題はありません。この手の体操をしてきてね。リズムカード頑張ってこようね。たぶん、一日5分か10分で終わる宿題です。何分練習すればいいですかって聞かれることもありますが、やらせてみればわかりますが、3歳から4歳の生徒さんで、30分も練習する子がいたら、それはかなり才能があるので、是非頑張らせてほしいです。伸びる子は小さいうちにどんどん伸びましょう。ただし、周りだけが張り切りすぎて、途中で息切れして、せっかくの才能を潰してしまわないように、大事に育ててほしいです。

特別な生徒さんをのぞいては、普通この時期の力配分は、家でやってきたことをみるというよりは、いつも先生と一緒に練習している状態です。先生とA線が弾けたから、もっと上手になるようにお家でも復習してきてね。という感じです。家で練習を継続していただければ、そのことが身につき、また新しいことを取り入れる余地ができてくるというレッスンの進度になります。A線は直ぐにできたね。じゃあ、今日はお隣のE線行ってみようかという風に進みます。お家での練習がゼロだと、またこの週もA線に時間をとっておしまいということになるわけです。

小学校入学前

生徒を教えてて、伸びるなと思うのは、小学校入学前の年長さんたちです。保育園や幼稚園で、最高学年であるということが、何か影響しているのかもしれませんが、私見でただの印象ですが、とても伸びる子が多いです。ここでレッスンが軌道に乗っているということのために、あまり伸びてるかどうかわからない、3歳4歳のレッスンがあるのではと思うくらいです。

この時期は、だいたいやってきたことに対するレッスン4割、次週への宿題に対する予習のレッスン6割くらいの生徒が多いと思います。宿題部分が上手にできたら、次の出す宿題部分は一緒にリズムボール、音読、視唱、片手ずつなどをいっしょにやって、できたところまでを宿題に出すという具合です。

小学校低学年

学校に入学すると、こちらが言わんとしてることも通じやすくなり、一生懸命考えたりもできるので、レッスンが軌道に乗ってきたなと実感できる日々です。

それでも慎重に。自立させるにはまだ早いことも多いです。宿題にだす新曲部分は、自分でわからないところを申告させたり、初見で弾かせたりしながら、理解が浅い部分や、わかっていない部分を教える側は常に探ります。

ようやく宿題を弾かせる6割 予習4割 くらいの割合になるでしょうか。

10歳超えると

10歳って、かなり大人になってきますよね。東京の子どもたちは受験に向けて勉強を開始するので、そういう部分も大きいのかもしれません。3歳のころには、床に寝転がったり、眠いとご機嫌が悪かったり・・・。笑笑)安心してください。10歳あたりになると、どんなやんちゃだった子どもでも、そんなことしなくなります。たった7年位で人間って成長しますね。私に対する心配りもできるようになります。

この時期は、予習にほとんど時間を割かなくて良くなるので、たっぷりと本来の意味のレッスンができます。一緒に曲想をつけて音楽を作ったり、音楽史の話をしたり。でも油断は禁物です。ここまで宿題に出すけど、今黙読してみて。質問があったらしなさい。くらいは言って促します。

ちょうど先日、まだ練習してない曲があって、簡単な合奏曲の譜読みを一緒にしたかったので、今初見で弾ける?って高学年の生徒にやらせてみたら、ほぼ初見でも弾けました。この頃には、そういう力がついています。そうでないと、受験勉強と両立は厳しいですよね。この時期はレッスン9割、予習1割という配分です。

4 宿題で無駄な時間を過ごさせない

宿題で試行錯誤するというのも、意味があるとは思います。近くにバイオリンの先生がいないから、ピアノの先生にバイオリンを習っているといたという生徒さんに出会ったことがありますが、かなり自分で努力してyotubeなども使って、弾き方を研究してりっぱに独学していました。それって、かなりバイオリンに対する情熱があるからできるんだろうと思います。

練習方法もわからずに、そしてあってるかどうか耳で判別もできない状態で一週間放り出すというのは、教える側にもかなりの勇気と覚悟がいります。試行錯誤させるんだったら、自分の目の前で試行錯誤させたいというのが、私の思いです。なので、一緒に予習してるときは、とても時間がかかります。結局4小節くらいしか宿題に出せなかったということも多いです。なので、レッスン時間も40分というのが最短です。それでも足りないくらいなんですけどね。宿題の量さえあれば練習するだろうという、宿題のための宿題は出さないでいます。わかってないところは出さない。無駄な時間を過ごさせない秘訣かと思います。

今日は宿題について、教室の様子をまとめてみました。教室を知ってもらう手がかりになればうれしいです。

 

 

 

 

 

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