第8回 オンラインレクチャー@ZOOM

◯今年最後のオンラインレクチャー

5月から始まったこの企画。いよいよ8回目になりました。

リモートレッスンにそれまでスカイプとLINE電話とFaceTimeだったのに、いよいよZOOMを使い始めた頃、これはレクチャーにはもってこいのツールだなと思って、ドイツ在住の阿部千春先生になにかお願いできないかと持ちかけたところ、では音楽史的なことをやってみましょうかと、こんな素敵な企画を提案してくださいました。

正直、2,3回で終わるのかな?続けて参加する人もそんなにいないかもしれないしと思っていたところ、ほとんどの人が継続して、受講してくださっています。

最初、先生が、「皆さんどんなことに興味があるのか聞いてみてください」とおっしゃって、いくつか講義の内容をピックアップしてくださいました。

生徒たちに聞いたところ、「バッハ」について知りたい。ということで「バッハとその周辺」から始まったのですが、その後、バロック時代のオペラの発生を観てみたり、ジャンルをそれぞれ見てみたり、器楽はどんな感じだったのか観てみようとか、色んな方面から光を当てて眺めているところで、今回はバロック時代の器楽 その4ということで、交響曲・協奏曲という分野を勉強していきました。

 

◯本日のレクチャー

タイトルは「バロック時代の器楽、管弦楽 その4  交響曲・協奏曲」です。

素晴らしかったレクチャーを、ネタバレしないように少しだけまとめると。

交響曲も、突然出現したというよりは、いくつか性格の違う部分から成り立つ単一楽章の、カンツォーナや、シンフォニア、カプリッチョなどが、そのご先祖様としてあったということでした。

そして、この独立した器楽曲が出現した背景は、やはり「モノディー様式」への、音楽の変化なのではと思います。モノディーの出現は、声楽の世界から発生するのですが、その様式が器楽曲が独立した分野として発展していくのに、寄与したというのが、なるほどという感じがいたしました。

オペラの開幕に使っていた、「シンフォニア」がどんどん発展していって、今普通に私達が聞いているシンフォニーの形を作っていくのですが、最初はオペラの内容とは全く関係なく、「今からはじまるよ」というサイン的な、ファンファーレ的なことにつかっていたとか、教会でもシンフォニアは演奏されていたとか、興味深く聞きました。

以前行った古楽のコンサートで、カンタータを聴きに行ったら、やはり最初に器楽だけの演奏が入っていて、今思えば、あれは「シンフォニア」だったんだなと思います。

個人的には、モーツアルトが「教会ソナタ」というのを書いていて、これはいつか弾いてみたいなと思っているのですが、「教会ソナタ」ってどんな分野なんだろうと思っていたので、今日はその教会ソナタの出現した経緯もでてきて、とても面白かったです。

協奏曲の発展も、予想通りコンチェルト・グロッソから始まっているのですが、このコンチェルタート様式が生まれた経緯も、面白いですね。

ハーバード大学ののリベラルアーツ教育が本になったりして、エリート教育に音楽や絵を勉強させることが有効であると話題になっていますが、こういう「音楽の発明」の歴史を振り返ると、現代にも通じるなと思ったりします。少し大げさかもしれませんが、きっと、こういうことを知って、なにか感じて、エリートさんたちの仕事やどう生きていくかというに生かしていくんでしょうね。

「こうやってみると、ステレオ効果が得られていいんじゃね?」みたいな発想で、「あれ?ユニゾン歌ってみたら、距離あるからずれるじゃん。」「いっそ、ずらしたらいいんじゃ?」みたいな、そんな感じで、新しい様式が生まれたりしたのかな? 一人で昔の演奏会のリハーサル風景なんかを想像して、こっそりにやにやしました。

発明って、「今からコンチェルタート様式作ります」とか、そんな感じじゃないんでしょうね。「もっとこうしたら楽しいんじゃ?」みたいなところから、きっと生まれてたりするんだろうなと思うと、昔の音楽を愛した人たちを、愛おしく感じたり。面白くいつものごとく、あっというまの90分でした。(本当は60分くらいということなのですが、いつも長くありがとうございます)

このあと、今年最後ということでZOOM上で忘年会をしました。

阿部先生、本当に楽しいレクチャーをありがとうございました。ZOOM上で、いつもサポートしてくださったリュート奏者の蓮見さんも、本当にありがとうございました。また、来年もよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

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