ワークショップ前に グループレッスン開催しました

昨年夏休みに行った、マレーシアの夏空をお届けします!

◯夏休み!

子どもの時から刷り込まれているせいなのか、暑くなってくると、心のどこかがそわそわしてきますね。暑い=夏休み=楽しい!みたいな図式でしょうか。子どもたちも、「暑い暑い」といいながら、どこかごきげんな感じでレッスンにやってきます。

先日の三連休は、ワークショップ前の「ニールセン」のパート練習に、そのあと教室生徒で結成している「フィールシュパース」の練習をしました。

今年はフィールシュパースの「合宿」があるので、みんな張り切っています。モダンの生徒さんたちにもお手伝いしてもらい、「春」とヴィヴァルディーの「調和の霊感のイ短調」も、阿部千春先生のソロといっしょに練習します。もう、信じられないですよね。夢企画と呼ばせてください!笑)

上手な人と一緒に演奏した一回は、絶対に自分の音楽の血となり肉となると思います。ノリとかグルーヴ感とか、ぜひ目に見えない何かを体得してほしいと思います。

それは秋なので、まずは目の前の、「あんさんぶるえこー」のワークショップからです。

 

◯ニールセン 小組曲作品1

これを選んだのは、私が大好きな曲なので。そして、コロナ前に毎年やっていた合宿で、アンサンブルの力がついてきたので、少し骨のある曲をやらせたいな。でも、よくある「弦セレ」とかじゃなくて、みんなで初めて見る曲を、少しずつ読み解きながら勉強できたらいいなと思って選びました。

「頑張ればできるだろう」という生徒のレベルから、「今これちょうどいいよね。」のレベルの生徒まで、色んなレベルの人が集まってアンサンブルするわけですが、最終的には、私がメンバーを選びました。「頑張ってもまだ難しいかな」という生徒は、選んでいません。足し算もできないのに、いきなり微分積分はできません。

やってみたら、なんか負担が大きくてあまり気乗りがしないとか、全然趣味じゃないという生徒さんもいらっしゃるみたいなので、正式に発表会日程が決まったら、降りたい人も募集したいと思います。「先生に無理やり弾かされた」という嫌な思い出だけが残ってしまっては、ニールセンに申し訳ないと思いますし。なので、安心してお待ち下さい。嫌だったら、ずっと何年もこれを弾かされることはありませんので。この曲の魅力がちょっとわかってきたぞ!というメンバーと、楽しく勉強していけたらと思います。

そのためには、ワークショップでまずは弾いてみないとですよね。

音の運びにひねりがありすぎて、え?次この音?みたいな所も多いのですが、分解してみると、結局アンサンブルの基本ができていたら、きっとうまく合っていくんだろうなというところまでは、解明できました。

ワルツのモチーフとか、きっぱりとしたらモチーフとか、それぞれのモチーフのキャラクターをしっかり表現できて、誰と誰が主役で、誰が伴奏で、その伴奏はどんな風に弾けば主役が輝くのかというところをきちんと押さえていけば、いつか必ずいいものができると思います。

転調の具合とか、ちょっとびっくりなコードとかは、しっかり一個一個確認していければといいんだろうなと思いました。

ワークショップ前の、グループレッスンは4人の生徒さんが集まってくれて、ちゃんと譜読みもしてあり、細かいところをレッスンできて良かったです。大勢過ぎると、ひとりひとりに時間をとってレッスンするところまでは踏み込めないので、どうやって伴奏の刻みを弾けば素敵になるか、メロディーはどんな風に弾いてほしいかなど、みんなで練習しました。リトルタンゴだろうと、ニールセンだろうと、やることは同じですよね。

 

◯素敵な本を読んでいます

ピアノ講師ラボの藤托弘さんがFacebookで紹介されていた「ピアノが弾けるようになる本」ジェイムズローズ著 マガジンハウス  を読んでいます。

音楽之友社とか全音出版とかアルテスパブリッシングとかヤマハ出版とかじゃないところが面白いですね。

趣味で楽器をやろうとする人への指導法の開発は、断然ピアノは進んでいると感じています。なので、時々ピアノの人は、どういう指導をしているのかな?とのぞきに行くのですが、こちらもそういう本です。大人の生徒さんに、バッハをどうやって練習すればいいのか。弾けるようになるための練習方法が、事細かに書いてあります。

まずは音符を読むトレーニングをしましょうから始まって、時間がないけど、ここに探せばありますよの時間管理とか、まずは一日に2小節ずつ練習するんですとか。

難曲を目の前にしたとき、焦ってここもあそこもと練習したくなるのですが、まずは一日2小節、それ以上はやらない。そして、次の日は、前日やった一小節とつなげていくそうです。練習時間は1日に45分!45分なんて取れない人は、時間の工夫からしろと書いてあります。笑)

ニールセンも、あまりに難曲過ぎて呆然としているそこのあなた。さすがに、全部どこもかしこも弾けないわけではないと思います。弾けないのは、あそこと、あそこと、あそこですよね。それを一日かけてそこだけ練習していく、次の日は前後とつなげる。そういう一見全然進んでないような練習が、結局は実を結ぶんだと思います。

そして合奏は全部弾けなくても大丈夫です。弾けないときに、自分がどういう参加の仕方をすればいいのかを学ぶのが、合奏練習の機会ですから。

私の恩師は、生まれてはじめてチェロを持たされて、いきないオーケストラの練習に出て、開放弦だけはわかるから、そこだけ拾っていったそうです。それだけ拾うのも、かなりの瞬発力がいりますよね。さすが先生です。笑)

弾けてない人こそ、さっさと練習にきてください!周りを聞いて、どう参加すればいいのかを、早めに学んでください。

 

そして、この本の「はじめに」のあたりに、すごくいいことが書いてありました。

 

要約)現代はフルスピードで変化していて、それに追いつくためにみんなが疲弊して、本屋に行けばマインドフルネスのコーナーが有り、精神療法が一大産業になっている。

そんな中で、今人間に一番大事なことは、創造的な活動をすることです。そうすれば、私たちは自分の外側ではなく、内側を見ることができるのです。それは、魂にとっての静かなる瞑想です。ピアノの前に座っている間は、ツイートしたり、Facebookの投稿に「いいね」ボタンを押したり、広告に心を奪われたり、ファストフードを食べたり、オンラインで猫の動画を見たり、テレビでリアリティー番組を見たりすることはありません。集中し、没頭し、良い意味で時間を失い、自分の中に持っている創造性を解き放っているのです。それは瞑想がもたらす事と全く同じです。   引用終わり

これ、すごくよく分かります。私も自分の練習をしたあとは、本当に心がスッキリします。自分だけの大事な時間です。この間は、生徒のことも、教室の雑務も、夫のことも(そばに夫がいたとしても)、実家の母のことも全部忘れて、今の自分と対話し、なるべく本当の意味で「いい人間」になれるように努力できる時間です。

なので、忙しくて、心を失っている人ほど練習の時間が大事なんですよね。皆さんにとって、大人ももちろん子どもも、どうか練習の時間が創造的で、いい「瞑想」の時間になっていますように、祈っています。

 

 

 

 

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