アンサンブルの極意

合宿10

 

 


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空が広くて、山が近くて、すごく静かな環境で音楽ができるって本当に幸せだなと思う弦楽合奏合宿でした。お水も美味しいんですよ。水道からミネラルウオーターが出てるんです。

さて、今日はアンサンブルの極意について。ネットサーフィンしてると、今いろんなお教室でアンサンブルの授業が始まっている様子がうかがえます。すごく素敵なことだと思います。そもそもバイオリンは一人で弾く楽器ではないですから、個人の技術も向上しつつ、アンサンブルの感性と感覚を一緒に磨くことが理想のバイオリン弾きに近づく一歩だと思います。弊教室で愛用している「バイオリンランド」という教材はさらっとそういうことをさせる様にできています。またいつの日か再版が決まることを、本当に心から祈っています。

さて、アンサンブルをさせるにあたって、みんな弾けるレベルが違います。始めて一年の人もいれば、ウィニアフスキー弾いてる人もいます。そういう人が集まってアンサンブルのレッスンを受けるときに、指導する側は困るんじゃないかと思われるのですが、実はあまり困りません。弾ける人には、弾ける責任があるので責任あるポジションにつけ、始めて間もない人は、いつか育つといいな、そして上手な人から学んでもらえるといいなと思いながら弾けるところだけ弾いてもらいます。上手な人が弾いてくれるから、別に上手になる必要ないわと思ってるとしたら、それは間違いですが、弾けないからいないほうがいいかな、申し訳ないなと思うのも間違いです。集団の中で、自分の立ち位置を感じて、精一杯やってもらえればいいです。弾けないところは捨てる勇気も大事です。こう書くと、弾けない人は迷惑だから弾かなくていいって言ってると受け取られたり、ブログの読者さんでも思われるかもしれないんですが、これはアンサンブルの極意なんですよ。どこかのサイトにも「今まで弾かなくていいって言われて悲しい思いをした人も、受け入れてます」なんで書いてあって、すごくびっくりしたんですが、アンサンブルを知らない人はそう思うんですね。それは、新人いじめじゃないんです(笑)

もう一つ極意があるとすれば、みんなが同じ音楽を感じていることだと思います。解釈は一つじゃない。という意見もありますが、アンサンブルをする上では、解釈や楽曲分析は 一つにしておいたほうがいいと思います。というか、そもそも、楽曲分析して演奏するのが大事だと思います。細かなところまでしなくとも、どういう構造なのか知っておけば、必ずいいものが出来ますし、その曲が易しく感じられるようになります。どこをフォルテにするとか、このパートはあのパートより音量抑え気味でメゾフォルテだとか、そういう簡単なことから、具体的に決めていきます。今回も、そういう感じで攻めていっていただきました。旋律を歌う時も、ただ、「そこを歌って」というより、どこが山だからどこに重心持っていくかとか、そういうことも取り決めが必要だと思います。その上で自由に演奏する。同じにしようとしたって、個性は出るものですよね。今回の合宿でも、このあたりの勉強ができてよかったです。もちろんフレージングと、音楽の様式感をみんな統一してわかっているというのも大事だと思います。そうすると必然的に、「音楽」を勉強しないと合奏は出来ないということになります。そうです、アンサンブルは音楽を勉強するいい機会なんですよ。

生徒たちが、どんどん演奏が変わっていくのを喜んで「先生の魔法」と言ってるそうなんですが、魔法の中身はこんな感じです(笑)奇をてらったものはなにもやっていませんが、みんな楽しいと言ってくれます。弾きながら感動してるそうです。すごい自画自賛的な感じですが、それって一番幸せな音楽の時間ですよね。これも、今までの下地があってこそと、継続は力なりと改めて思います。今年は、3月の発表会が終わったら、弦楽合奏復活しますよ。みんな、何が弾きたいですか?もし何かあったら、辻まで。却下する可能性もありますけど(笑)。

 

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