レスナーのレッスン向上の仕方

 

今日は日曜日が5回あったのでレッスンはお休みをいただき、6月に本番がある、とあるアマチュアオ−ケストラの練習に参加してきました。学生時代に、室内楽の授業というのがあるのですが、その時担当教官だった先生が「学生の時にたくさん、いろんな人とアンサンブルの練習をしなさい。卒業したらわかると思うけど、みんなお金が絡まないと、集まって練習なんてしなくなるんだよ」と言われて、「へえ、そんなものかな」と思いましたが、やっぱりその通り。仕事として存在しないと、なかなか集まってあの曲やってみようこの曲やってみようなんて、なくなるんですよね。学生のときは弦の練習室に誰かいれば、「この曲やる〜〜〜?」とか言って、楽譜を持ってくる人がいて遊んだりしたんですけどね。オケなんて、練習場所もメンバーもいなければできないことなので、こうやって時々顔を出させていただいて、卒業して勉強できる場があるなんて、すごく幸せなことです。

今日はドボルザークの6番の2楽章と、モーツァルトのハフナーの1楽章と4楽章をやりました。ハフナーの4楽章なんて、弾いてるだけでうれしくてニヤニヤしてしまいました。いや違うな。音楽が楽しくて自分の心が自然とニヤニヤしてきてしまいます。ウオルフガングって、基本いつもごきげんな人だったんじゃないかと思います。まあ、きっと天才の悩みもあったとは思うけど。

団員さんは、音大卒の方だったり、音大卒より音楽を知ってて上手なアマチュアの方たちがいるかと思えば、楽器を持って間もない初心者の団員も中にはいて、能力差がありながら、ちゃんと演奏がすばらしくまとまっていくという、さすが先生!という練習内容でした。

自分も指導している立場なので、つい教育実習生になったような気分で練習を観察してしまうのですが、アンサンブルの練習に来ているのだから、どこのパートとどこのパートが、どう絡み合っているのかというのを解説してくださいます。先生のすごいところは、ペラペラ説明だけしないってところです。そことそことやってみなさいって、細かいところを取り出して、身体で実感できるまでやらせてくださいます。そして、フレージング。先生の耳のいいことこの上ないです。え?今のだめなの?と思うような、ちょっとした音の処理の仕方の間違いとか、フレーズの思い違いを、ばんばんとめて指摘なさいます。音の方向性のちがいとか。私にまだ足りないのはこの辺りだなあと思います。いやいや、先生みたいには一生成れるわけがないとわかっていますが、身近にすごい人がいらっしゃれば、近づいてみたいと思うのが人間の常でしょう(笑)楽譜をみれば、ここできれるよねって、そろそろわかってくるようにはなりましたが、それを表現されてるかどうか、その人の音の方向性はどうなのかって、この微妙な感じが分かるようになるには、もうちょっとかかるような気がします。難しいところを、一人ひとりとっ捕まえて、ひとり弾きさせる様な、無駄な練習は一切無いです。難しいところは、先生自身がすごく難しいってわかっていらっしゃるので、ここ難しいね。そのうち弾けるようにね、練習してらっしゃい。という感じです。保留になったところは、練習していけばいいんですよね。私も☆=練習が必要なところにして、マークをたくさんつけました。次までにどんな練習をすればいいか、とても良くわかりました。

フルオケだろうが、弦楽だろうが、室内楽だろうが、きっと基本は同じだと思うので、先生のご指導を見せていただくことで、自分のレッスンがより豊かになっていく気がします。自分のレッスンを向上させる一番の近道は、自分が質のいいレッスンを受け続けることじゃないかと思います。さて、今日は飲みに行くまでもうちょっと練習したいと思います。練習楽しいですね!!

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