音楽様式の話

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以前「ストリング」という雑誌があって、時々勉強のために購入して読んでいました。今は、音楽雑誌全然読まなくなったのですが、情報がネットに溢れてるし、そもそも雑誌自体読まないっていうか。10年以上前は本当に大事な情報源でした。そこで、地域に根ざした活動をしている弦楽合奏団の取材がしてあって、なんと大学時代やはり弦楽合奏でお世話になった先生のお名前があって、思わず合奏団の名前を検索しました。連絡先も書いてなかったのか?もうそのところは記憶が曖昧なんですが、ビオラの団員さんの連絡先がヒットして、連絡をとったらビオラが足りないから、ビオラで是非来てくださいということで、ずっとそこではビオラを弾いています。もちろん今でも行ってます。アマチュアの団員さんにご指導される内容が音大並に深く、そして一切難しい話をなさらないところが、すごいなあっていつも感動します。難解な話を難解にしてもダメなんですよね。難解だからかっこいいって生徒に尊敬してもらえるかもしれないけど。(笑)

先日、ゴセックの作品の練習をしてて、フランスものはこういう風に弾くんだ。という話になりました。先生が、ベートーベンこう弾いたらおかしいよね、ハイドンこう弾いたらおかしいでしょう。逆にフランクのソナタをこう弾いたら変ですよね。という話を演奏を交えながらしてくださいました。皆さん、音楽が大好きな方が集まってるので、みんなで大笑いしてらして、笑えるってすごいなってこれまた感動しました。

以前教室の生徒達にもこういう「様式感」みたいなものが育つといいなと思って、「ハッピーバースデーバリエーション」という弦楽の曲をやったことがあります。この時は、楽譜の何々風というところを修正液で消して、みんなで何風だったでしょう?ってあてっこして遊んだんですが、その時の楽譜がこちら。

 

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すごい特徴を捉えていて、弾いてて吹き出したくなるんですよ。ベートーベン風はなんとなくラズモフスキーっぽくなってるし、シューマンは「菩提樹」 風なアレンジになってたり。わからない生徒は全然わからないし、あの曲に似てる!とか面白がる生徒は面白がっていました。

こんなことを思い出しつつ、「様式」ってそもそもなんだろう?ってうちに帰って「ニューグローブ音楽事典」で「様式」って引っ張ると、なんと4ページに渡って様式の話が。キルヒャーの『音楽汎論』の話とか、アードラーとか、リーマンとか出ていて、これレッスンでそのまま伝えても、演奏に何の役にも立たないなあ(笑)とか思いつつ、面白く読みました。

定義としては:表現の方法、形式、表示の型のことである。

 

だそうです。ソナタ形式は古典派の様式の一つの現象なんですね。その他にも、リズムや旋律のテクスチャーがどうなってるかとか、和声法とか、バロック時代は通奏低音を伴ってるとか、色んな現象があるわけです。

で、その人の作品をみた時に、それは時代様式からくるものなのか、それともその個人の特徴なのかというのもあって、時代様式、個人様式、地理的要因に基づく様式もあるわけです。同じ時代のハイドンとモーツアルトに違いがあれば、個人様式がわかるってことですよね。地理的要因でいくと、その地域の人が何を求めていたかというのもありますし、17世紀のフランス宮廷での音楽の特徴とか、イタリアはオペラが発展していくとか。マンハイム楽派とかいって、その一地方で特に発展していく音楽様式もあったり。

このニューグローブの締めの一文が素晴らしいんですよ。「様式の問題を問うことによって、音楽的表現に対する深い視点を得ることができ、また、音楽に対する感じ方を豊かにする知的解釈が可能となる」

演奏会に行って、色んな時代の色んな曲を演奏家が弾いてくれた時に、この人はベートーベンだからこういう風に弾いてるのか、へえここはベートーベンなのにこう弾いてるのか、それはベートーベンのこの部分に、対位法的な感じを持ったからなのかな?とか、そういう風に聴けるようになると、楽しいですよ。ということですよね。もしくは、この演奏家は何弾いても同じだな。様式感は無視なのかとか。(笑)まさか、プロでそんな人いないと思うけど。こういうことまで感じられたら、もっともっと音楽が好きになりますね。

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