長期戦のレッスン

古楽器1  ウィーンの楽器博物館で撮った写真です。

 

 


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12月になってすっかり寒くなりましたね。モンベルのフリースが大活躍です。1階のレッスン室が日当たりが全くないので、もう寒いこと。

最近は発表会に向けて生徒さんたち頑張っています。ほぼ譜読みは終わったのでこれから同じ曲をずっと3月まで弾き続けます。こういう長期戦のレッスンでは、実力をあげる絶好の機会です。新曲の譜読みがないわけですから、じっくりと自分が長い時間書けて治したい癖やもっと深めたい技術などに、取り組める時期です。同じ曲でも色んな方向からレッスンするので、きっと飽きるなんてないのではと思います。 毎回、「ああ、難しい!」といいながら生徒さんたち帰っていかれます。

例えば、フォーム改善。左手は手首がまっすぐになり指が同じ方向で合理的に動かせるフォームに。ビブラートは、しっかりと音程が変わる美しいビブラートに。ビブラートの勉強がまだの生徒さんは、これを機会に始めてみたり。右手は、手のひらの方向の確認と上腕前腕の使い方と切り替えるタイミング、弓を離す方向などなど。

脱力も長期的な課題ですよね。脱力って本当に奥が深いというか。もうこれ以上抜けないんじゃないかと思っていても、いろんな体の個所で、まだまだ抜ける場所があったりします。弓の持ち手も、思ってるよりもっともっと軽くていいんですよね。こういうところも、じっくり改善できます。そして脱力が深まると、音も豊かになってきます。もっと立派な音でと要求されても、力んでいては豊かな響きの音は生まれないですよね。「音作り」といってもいい分野です。

音程もある意味長期的な課題です。短期決戦で、私が高い低いといって強制的に治していくこともできるのでしょうが、結局自分で治す力がないと本番でやっぱりねということになってしまいます。耳づくりと言ってもいいと思います。わざと音程を真似して、どういうふうに聞こえたか答えさせたり、思っている音程を歌わせたり。意外と内的な問題じゃなくて左手のフォームが改善されたらあっという間に治ることもあります。ひとりひとり同じ問題=音程を治すということでも、解決する突破口は一つじゃないと思います。

そして最後は音楽づくり。これがあるので、皆さんの「技術が欲しい」というモティベーションが上がるように思います。こっちの音とこっちの音はどっちが大きいほうが自然かとか、この曲はどんな様式感を持って弾けばいいかとか、フレーズはどこまで感じているかとか、音は登っていくと自分はどう感じるかとか、転調したときは自分であらかじめ感じているかとか、このフレーズは終わる感じなのか続く感じなのかとか、このメロディーを単純化するとどうなるかとか。きっと、どのお教室でもやってるようなことだと思いますが、これは大人だけじゃなく、子どもの生徒にも要求しています。メヌエットってタイトルだったらどう弾くのかとか、そうしたら、2泊3泊目をメヌエットらしく弾くには、弓をもっとこういう風に持ってないとできないとか、ここに戻さないとできないとか。「音楽」と関連づけながらレッスンすると、とても楽しいし、真剣になってくれます。2月の終わりには伴奏合わせが始まりますよ。皆さん真剣に、そして楽しみにながらがんばりましょうね。

 

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