お教室の選び方

前回に引き続き、今日はお教室の選び方を考えてみたいと思います。教室の候補がいくつか上がったら、次は選び方です。

1どんな先生が理想?

ミクシーのどこかのコミュニティーで、どんな先生が理想かという話題が出ていましたが、生徒さんそれぞれに理想の先生像はまちまちなんだなあと思って読んだことがあります。基礎練習は絶対にやりたくないので好きな曲を弾かせて欲しいとか、基礎をしっかりと進みは遅くてもいいので、厳しくやって欲しいとか、叱られるとモティベーションが下がるので、褒めてくれる先生がいいとか、褒められるより、ズバッと言ってくれる先生がいいとか。
教師側も、生徒によって話し合いながら歩み寄れるところは歩み寄っていきますが、生徒さんも、理想の先生を探し当てるまで、何度も変わられる方もいらっしゃるようです。

勉強を続けている私自身の経験から理想を言えば、練習量さえ多ければ上手になるという考え方の先生より、どうやったら上達するか改善点はないのかをアイデアをくださる先生の方が好きですし、テクニックの先にいつも音楽を見据えている先生が理想です。音楽作りの裏付けをきちんと說明してくだされば、次の曲を勉強するときに役に立ちますし、自立していける足がかりになります。また、自分の耳を育てられれば充実した練習もできるので耳を一緒に育ててくださる先生が理想です。

2面接や体験レッスンに行ってみる

自分の理想が確認できたら、それに向けてお教室探しが始まります。システムも個人のお教室と大手だと違っていたりしますので、最初に確認することをおすすめします。補講のシステムはどうなっているのか、退会するときは何日前に言えばいいのかなど、細かに決まっているものです。個人のお教室など、きちんとした規約がないところもありますので、提示されなかったら最初に生徒さん側から確認するといいと思います。

この先生が理想かどうかは、一回か2回のレッスンではなかなかわからないかもしれません。明らかに説明がわかりにくいとか、雑談だけで体験レッスンが終わってしまったとか、子どもに教えることに慣れてない様子であるとか、いきなり難しいことをさせようとするとか、自分の中で疑問点があれば、何件が回ってみたほうがいいですね。手間を惜しんで、ただ近いだけということで選ぶと、近いだけになかなか辞めにくかったりして、後で手間暇がかかってしまうかもしれません。特にお子さんにとっては、毎週会って影響を与える人物となります。できれば人間的にも尊敬できる先生との出会いを諦めずに探してあげてください。

3発表会を聴きに行ってみる

一番教室の雰囲気がわかりやすいのは、発表会やおさらい会などのお教室行事だと思います。発表会ってどんなところを聴けばいいんでしょうか。上手に難曲をサラサラと弾きこなす生徒さんが、次から次へと登場する発表会もありますし、どの生徒さんも完成度が低く、明らかにその生徒さんの力量にはあってないものを与えられて弾いているというようなお教室もあります。そつなくどの生徒さんも弾いてるけど、みんな指だけが動いているようで、あまり音楽表現がなされていないお教室とか、みな自分の力にあった曲を、深く掘り下げて演奏しているお教室とか、一音一音きれいな音で演奏しているお教室もあれば、どの生徒さんも乱暴な音であまり音作りをしていないことが分かるお教室など、先生の指導方針が演奏にそこはかとなく出てしまうものだと思います。コンクールの審査員や音楽大学でレッスンをなさっている様なお教室ですと、紹介じゃないと受け付けていない昔ながらのところもあります。そういうところですと、どの生徒さんもお上手で、先生もそういう生徒さんだけを教えたいというご方針でいらっしゃるのかもしれません。どなたでも受け入れているというお教室ですと、はじめたばかりの生徒さんから経験の長い生徒さんまで、いろいろなタイプの生徒さんが幅広くいて、それぞれのレベルで音楽を楽しんでいる様子が見られると思います。きっとそういうバラエティに富んだ生徒さんたちの出演する発表会の先生は、受け入れる度量が大きくて、どなたも喜んで教えてくださる先生だと思います。自分のお子さんが、もしくは習われるご自分自身が、始めて何年後かにどんな演奏をしていると幸せでしょうか。それによっても、選ぶお教室は変わってくると思います。

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